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2011年6月の38件の記事

2011年6月30日 (木)

スペル

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 監督:サム・ライミ
 脚本:サム・ライミ、アイヴァン・ライミ
 主演:アリソン・ローマン

 うん……まぁ嫌いじゃないよこういうの(笑)

 ご存じ『スパイダーマン』のサム・ライミ監督が送る痛快娯楽地獄一直線ブラックコメディホラー、何だそりゃ。まぁ観賞時の心構えとしては「B級」であることを念頭に、ちょっと引いて観ると思いの外、楽しめると思いますhappy01

 ストーリーは「銀行のローンデスクで働く女性行員が、仕事上のトラブルで顧客の老人の恨みを買い、謎の呪縛にかかってしまう――」というもの。一応ショッキング・ホラーと銘打たれているけれど、やっぱり個人的にはどうしてもブラックコメディにしか思えないワケで。ただ、サム・ライミ監督の「B級魂」はヒシヒシと感じられたのが良かったnote

 アリソン・ローマン演じるクリステインには同情を禁じ得ない。完全に逆恨みが発端となるワケで、人によってはその時点で何かしらの気持ち悪さを覚える人もいると思う。が、そもそも不条理な切り口なので、そこを割り切って観るといっそ清々しい。「なんだこりゃ」と首を傾げるシーンは多々あるのだが、そこを力技で描ききってしまえるのはサム・ライミならではでしょうsign01

 といっても手放しに褒められる作品じゃないのは間違いなくて。個人的に猫好きの私としては頂けないシーンもあったし。こういう作品は三ヶ月に一本くらいが丁度いい、そんなB級ホラーの臭いがプンプンする作品でしたsweat01

 満足度:3_5star_2

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2011年6月29日 (水)

CUBE

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 監督:ヴィンチェンゾ・ナタリ
 脚本:ヴィンチェンゾ・ナタリ、アンドレ・ビジェリック、グレーム・マンソン
 主演:モーリス・ディーン・ウィン、他

 言わずと知れたSFサスペンスの金字塔的作品shine

 遙か昔に観たのですが、もうすっかり忘れてしまっていたので再観賞しました。目覚めたらそこは奇妙な部屋の中。謎の立方体"CUBE"に閉じ込められた六人の男女の脱出劇を描く異色のカナダ産SFサスペンスで、今更ながら当時の衝撃が蘇ってきましたshock

 「出オチ感が否めない」という意見があります。まぁ確かにそれは否定しません。しかし、特異な舞台設定の上で緊迫感を以て描かれる群像劇は、今でも目を見張るものがあると思います。主題そのものは極限状況下での人間の狂気という有り触れたものに分類されてしまうかもしれませんが、時が経っても色褪せない巧みな描かれ方が為されていることは、もはや疑いようもないでしょう。

 また、CUBEの設定そのものも実に見事sign01

 登場人物たちが懸命に、手探りでその全体像を探し当てようと藻掻き、辿り着いた衝撃の結論――「最初の部屋から動かなければ良かった」。常人では計算不可能な因数を構造に当てはめたその発想、素晴らしいsign03

 未見の方には是非ともオススメしたい作品ですねhappy02

 満足度:4star_2 

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2011年6月28日 (火)

サブウェイ123 激突

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 監督:トニー・スコット
 脚本:ブライアン・ヘルゲランド
 主演:デンゼル・ワシントン、ジョン・トラボルタ

 「午後2時、ニューヨーク地下鉄運行指令室で働くガーバーは、ペラム発1時23分の電車が緊急停止したことに気付く。しかも、その電車はなぜか1両だけほかの車両と切り離されて停止していた。胸騒ぎを覚えたガーバーが無線連絡すると、ライダーと名乗る男が人質19名の命と引き換えに、残り59分で1,000万ドルを市長に用意させるよう要求してくる」という切り口から始まるサスペンスドラマ。

 デンゼル・ワシントンとジョン・トラボルタという名俳優二人によって演じられる頭脳戦は見事。交渉型のサスペンスなので刹那的なハラハラドキドキというよりもジリジリとした緊迫感が持続するタイプで、二人の世間話とも似つかぬ交渉が聞いていて実に楽しかったですよshine

 ジョン・トラボルタ演じるライダーはかなりの頭脳犯で、どこかぶっ飛んだ感があるにも関わらず理知的な雰囲気も漂わせる、絶妙な犯人像でした。トラボルタは「パリより愛を込めて」でもそうですが、スキンヘッドが良くお似合いでcatface

 オチも含めて全体的に満足度の高い作品なんですが、どういうワケか好評価を与えるのも何か違うな、という落ち着いたプロらしい映画。星そのものは高くないですが、決して損をすることはない一本だと太鼓判を押せますnote

 満足度:3_5star

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2011年6月27日 (月)

バイオハザードⅢ

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 監督:ラッセル・マルケイ
 脚本:ポール・W・S・アンダーソン
 主演:ミラ・ジョヴォヴィッチ

 ※これは2007年にYahooレビューに投稿したものを原文で載せているので、やや情報が古かったり的外れなことを言っております。あと口が悪いです。頭もちょっと悪いかもしれません。サラっと読み流して頂ければと思いますhappy01

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 とにかくふざけるなと言いたい。
 疑問点や不満点を挙げればキリがないが、とりあえずいくつか。

 ・何でT-ウィルスが蔓延して植物や湖が消え去って砂漠化するのか
 ・何でジルが出ないのか。またそのことについて本編で一切触れていないこと
 ・クレアやウェスカーを出した意味が分からない
 ・アリスの「超能力?」への説明が一切ない
 ・LJは噛まれてるのに何故何も言わないのか
 ・カルロスがゾンビ化するはずがないのに何で特攻するのか。
 ・あのオチなに?

 先に断っておきますが、綿密な調査とか行ってのレビューじゃないので矛盾点とか間違いが前提にあった場合はごめんなさい。

 まず砂漠化する訳ねぇだろ、と原作のファンなら普通に思う。ゲーム1のプラント42というクリーチャーを見れば分かるが、植物の場合死滅するどころか逆に元気になる。
あれは例外だとしても、基本的にT-ウィルスはその結果如何はともかく「進化」させるのが特性なのに、死滅するはずがないのだ。

 とにかく設定の段階でもう間違ってる。映画版でもウィルスの特性は同じはずだ。
また、アンジェラやジルが本編に一切出てこない。小説版で明かされるらしいが、どうやら死んだ? らしい。

 それにしても正式な続編で、また前作の重要キャラクターだった二人の解説を全く入れないで、「知りたければ小説読め」という投げっぱなしの態度はどうかと思う。
クレアやウェスカーの存在意義も不明。名前借りただけな感じで、だったら最初から出すなと言いたい。しかもムカツクのは風貌を微妙に似せようとして失敗しているところ。
2でジルが評価された(賛否両論はあるが)のはキャラが「立って」いて「似て」いて作品の世界で「生きて」いたから。その全てが今作の2人には足りなかった。

 あと2のラストで披露されて、3でも大活躍のアリスの〝超能力〟。意味不明で解説もなし。人類の進化とか未来とかそういう言葉で片付けられても困る。
まぁ、これに関してはもうフォローのしようがない最悪のマイナス点。何でバイオでこういうの出すかなぁ…down

 それと2から続いて登場のLJ。ネタバレだが彼は噛まれてゾンビになる。でも納得いかないのは何でLJは自分がゾンビになることが分かってて、仲間に迷惑が掛かることも分かってて、何も言わないのか。

 これは脚本家の考えるLJのキャラクター像もあるのだろうけど、どうしても納得いかない。LJだったらちゃんと言うはずだ。最低限、ゾンビ化する直前にでも一言言っておくはずだ。あのラクーンシティの悪夢から生還しておいて、チキンがチキンのままのはずがない。
何だかLJは「ゾンビ映画」の〝お約束〟にある「仲間内が感染してゾンビ化」を再現するために、2から受け継がれたキャラクター像とか全部無かったことにされて、都合よく切り捨てられた感じがする。

 そういうことする製作陣は最悪だ。

 あとカルロスの特攻が本気で意味分からない。LJに噛まれたからゾンビ化? しないだろ、する訳ないだろ。

 クリムゾンヘッド化したゾンビにやられた手傷なら仕方ないけど、LJは「ただのゾンビ」に噛まれた「ただのゾンビ」なんだから、その抗体を持ってるカルロスが感染するはずがない。

 なのにどうしてみんな諦めムードで、カルロスも当たり前のように特攻するのさ。死に方はまぁ悪くなかったけど、爆破シーンも引っ張りすぎで演出過剰な感じだし。

 あと見た人みんなが書いてることだけど、あのラストはいただけなさい。アリスがいっぱい。クローンがいっぱい。で、みんな目覚めて仲良くアンブレラを潰しに行きましょう、っていう展開ですか。

 B級通り過ぎて駄作の域すら突破したかつてない衝撃にスタッフロール流れ始めた瞬間倖田來未の歌も聴かずに席を立ちました。

 もうバイオの映画はダメです。

 シリーズファンは、原作の5に期待するとしましょう。

 オススメはしません。

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 以上でした。当時は原作ファンとしての怒りも手伝って星1つだったんですが、今になってみるとまぁストーリーとかはさておき映像作品として楽しめる点がないわけではないので、評価をやや改めたいと思います。それでも低いんですけどねbleah

 興味がある方は見てみるといいかと。

 満足度:2_5star

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2011年6月26日 (日)

バイオハザードⅣ アフターライフ

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 監督:ポール・W・S・アンダーソン
 脚本:ポール・W・S・アンダーソン
 主演:ミラ・ジョヴォヴィッチ

 まず最初に申し上げておきたいんですが、私は本映画シリーズは「Ⅲ」の段階から擁護派から一気に批判派の急先鋒になってしまったので、メチャメチャに叩きます。「映画シリーズが好きだ!」という方とは全く意見が合わないであろうこと、あらかじめ明記しておきますbearing

 「Ⅲ」のレビューについては後日また改めてUPしようと思います。と言っても、昔Yahooレビューに掲載したものを丸写しするだけですが。一応「Ⅲ」では役立ち度NO.1のレビューになってるので、的外れでもないかと。ま、それはさておき。

 う~ん……どうしたもんかなこれ?

 私はゲームシリーズからのファンで、派生作全てをやり尽くしたと言うわけじゃないけれど、当然原作が好きで思い入れはあります。でも、かといって映画版は最初からアンチだった訳じゃなくて。少なくとも1は全く異なるシチュエーションから見事に一本の映画として描けていたし、2はそれを更に昇華させていて好きだった。ジルはイメージそのものだったし、ネメシスもいい感じでしたよねhappy01

 しかし考えてみれば、映画がおかしくなったのはそもそも2のラストからでしょうかdash

 いきなり登場した超能力とかいう阿呆な設定。そして3のラストのクローンアリス。そも、バイオという作品自体そりゃあ無茶な作品だけど、少なくとも緻密な設定に基づいたものだった。それが映画版はどうか? その場しのぎの荒唐無稽さに溢れている。

 では、4の欠点を列挙してみよう。

 まず序盤からして度肝を抜かれる。3のラストで登場した大量のクローンアリスがわんさか投入。そして出番は終わったとばかりに基地ごと爆破され、オリジナルアリス以外は全滅。そんなバカな話があるかsign02 Yahooレビュアーの中にはこれを指して「巧く消化した」なんていう方もいますが、それは子供が使うような「なかったことにする」奥の手でしょう。断じて本職のプロが用いるべき手じゃないannoy

 そして次。ウェスカー(と呼ぶのも本当は嫌なくらいだけど)がアリスに注射したモノだけど、何でしたっけ、超能力を消して身体能力なども人間並みに戻す薬? う~ん、そもそもT-virusの影響でアリスはああなったんだよね? 抗体を作るためにはウィルス本体が前提として必要な訳で、ここでいうウィルスってのはアリスの超能力とか超人的な身体能力を発現させるものを指すワケで。ん? それを作ることすらできてないのに(作れてるならウェスカーがとっくに自分に使ってるはず)、抗体が作れる訳がないのでは?

 つまり原因が分かってないのに解決法を提示している訳だ。火事なんて起きてないのに消火活動しているようなもの。ウィルスないのに抗体作れるわけがないですよねpenguin

 うん、だからあの抗体の存在はおかしい。ある訳がないんだそんなもの。

 そして、只の人間に戻ったはずのアリス、及びウェスカーが山(富士山?)にジェット機ごと激突して生きているのも意味不明。少しは納得のいく説明くらいして欲しいものですdash これはもう本当に原作ファンだからどうとか言う問題ではなくて、一つの映画単品として考えて致命的にダメなところだと思うんですね。ご都合主義にも程があるんですよ。

 処刑人の登場も唐突すぎて唖然としてしまった。ゲーム由来のクリーチャー出せば原作ファンが納得すると思ったのかな。

 クリスを出した意味も分からない。名前だけ借りて出すのは原作への冒涜でしかないと思うんですね。オマージュでもパクリでもなく、冒涜。クリス出した意味を教えて欲しい。クレアとロクに絡んですらいないんだしε-( ̄ヘ ̄)┌

 最後のウェスカーの飛行機に自爆装置があったのもイミフ。そんな伏線どこにあったんでしょうね。驚くとか笑うとかじゃなくて、ただただ唖然とするしかなかったです。頼むからこれ以上バイオの名を汚さないで欲しいcrying


 繰り返すが、2までは良かったんですよ。おかしくなったのは3から。

 そして、その「おかしくなった」というのは、原作として比較してどうこうという話ではなくて、映画シリーズを一つの別個の作品として観てもあまりに多くの矛盾とご都合主義であること。「そんなもの、面白ければどうでもいい」なんて言う方もいますし、色んな意見があっていいとは思いますが、少なくとも1や2の時点では目立った矛盾もなければ「おいおいそりゃないだろ」なんて思う事もなかった……のに、どうしてこうなったorz

 あ、ミラは好きなんですけどねheart01

 まぁ、そんな感じです。

 満足度:2star_3

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2011年6月25日 (土)

サバイバル・オブ・ザ・デッド

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 監督:ジョージ・A・ロメロ
 脚本:ジョージ・A・ロメロ
 主演:アラン・ヴァン・スプラング、ケネス・ウェルシュ

 どうしたロメロ。もう歳かsign02

 ゾンビ映画の新しい境地に挑戦したかったのかも分からないけれど、自分には合わなかった。レビュアーの意見は二分していて、ベタ褒めの人もいれば酷評の人もいるけれど、自分は後者ですgawk

 古臭い演出。緊迫感のない展開。魅力のないキャラ。派手さに欠ける銃撃戦。そして致命的なまでにグロくない(グロくないと思える自分の感性が壊れてるのかもしれないけど)。

 今作はゾンビに「人間だった頃の習慣が残る」という特性を付与している。それがテーマだった?のかもしれないけど、生憎と自分にはそれが邪魔でしかなかった。

 いいじゃんsign01 ゾンビはゾンビじゃんsign01 生きるために殺す、それが鉄則でしょsign03 と思うのだけど……。

 家族、友人、恋人、仲間、そういう人がゾンビになって殺すかどうか葛藤する……ゾンビ映画に必要だった小難しいテーマなんてその程度で必要十分だと思う訳で。下手に取り扱いの難しい要素を足さないで欲しい。いや、もう何て言うか単純に面倒臭いのでbearing

 しかしまぁ、その点を無視しても、実際退屈に過ぎた印象です。本当に演出が古いとしか言えない。驚きの欠片もなくて、戦闘も全く以て面白くない。もちろんアクションが売りの作風でないことは分かりきっているのでそこには期待していなかったのですが、他に光るモノもなく、時間を無駄にしたとすら思いましたdash

 ゾンビ映画の元祖、か。後続に譲ってもう隠居した方がいいのでは、なんて事も考えてしまいます。まぁ、大衆の望むモノとかゾンビ映画の時流とか一切合切を無視して自分の描きたいものを真っ直ぐに描いていくその姿勢には、巨匠と呼ぶべきオーラが感じられるのも確かなんですが……sweat01

 が、合わないものは合わないということで、一つ。

 満足度:2star_2

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2011年6月24日 (金)

スラムドッグ$ミリオネア

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 監督:ダニー・ボイル
 脚本:サイモン・ボーフォイ
 主演:デーブ・パテル

 アカデミー賞を含め、数々の賞を受賞した超話題作shine

 インドの現実を「貧困ビジネス」の観点から描き切ったヒューマンドラマ。期待を裏切らない、人間賛歌的作品でした。スラム出身の少年がミリオネアでクイズに正解し続け、大金を手にするという物語。もっとも、作品が描くのは正解した事実そのものではなく、どうしてスラム出身の少年に答えが分かるのか、という部分。

 経験に裏打ちされたものこそが真の知恵。上辺だけのものは知識に過ぎない。

 ハッピーなサクセスストーリーは期待して観る人は、その内容に衝撃を覚えるらしいですよ。主にインドの現状とか貧困ビジネスとかにね。幸い、私は開発経済の専攻で貧困国の現状は知識では知っているので全く驚きもせずに観ていたけど。うん、赤ん坊をツールとして使うとか、障害者を量産するところとかは全くその通りですね。実地研修がまだなので、知ったような口は聞けませんが。

 とはいえ陰鬱な展開なのは途中まで。

 最後はみんなが望んだ結末を用意する。そういう姿勢には好感が持てたし、EDのダンスシーンは観ていて爽快な気分にさせられました。インドの映画には必ずミュージカル要素が入るというのは本当だったか……sign01

 一方、自分の知識不足も痛感。ヒンドゥー教とイラスム教とか意識してなかったしできなかった。そうか、ジャマール(主人公)とラティカ(ヒロイン)は異教徒同士だったのか。そう思うとあの出逢いのシーンも非常に感慨深いものがありますね……。やはりもう少し宗教系の知識をつけた方がいいなと思いましたbearing


 必ず観ておきたい一本に数えられるかと。
 賛否両論がある映画ですが、それは名作の証明でもありますしconfident

 満足度:4_5star_3

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2011年6月23日 (木)

スカイライン-征服-

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 Skyline

 監督:グレッグ・ストラウス、コリン・ストラウス
 脚本:ジョシュア・コーズ、リアム・オドネル
 主演:エリック・バルフォー

 「アバター」のVFXチームが描く流行り物のディザスター・ムービー。ゾンビ物が大人気だったり災害系が流行ったりもう少し前向きに行こうぜと言いたくなる昨今ですが、それはさておき観賞してきたのでレビューの方を。

 扱っている素材が素材だけに大した期待はしていなかった今作ですが、案の定のB-Movie。否、やや辛口になりますがB級にすら成りかねている印象です。というのも今作単品で物語が全く終わっていないので、評価しようにもできない。典型的な尻切れトンボと言いますか、「売れたら続編作るのでよろしくねnote」という製作陣の魂胆が丸見えです。

 シナリオ(中身)がスカッスカ、だけど映像美で補う、という作風は決して嫌いではありません。私も今作に感動的な物語なんて求めていなくて、単純に最先端のVFXを見て「おおっ」と唸りたかっただけなんです。が、肝心の本編は半分以上が狭苦しいマンションの中(屋内sign01)に閉じこもってあーだこーだと喧嘩して右往左往するだけで、VFXの出番なんてなし! 後半の方は見応えのあるシーンが続きましたが、VFXが売りである映画なのに半分以上退屈なシーンが続くという拷問にはちょっとうんざりbearing

 低予算の所為だとは思いますが、メインであるVFXに特化できなかった上にシナリオも残念なので、映画としての評価は決して高くありません。映画のラストも完結には程遠く、むしろ「今作はプロローグ?」というような感じなので、合わない人には合わないでしょうね。私の場合は観賞後に「進撃の巨人(コミック)かよ」なんて思っちゃったりしてcatface

 最新のVFXが堪能したいという方には近日公開する「トランスフォーマー」の方がたぶん適しているので、なかなかオススメするのが難しい映画です。ただ、予算がしっかりついて、今度こそ全編に亘って最高のVFXを駆使して作られた続編があることを期待して、並の評価にしておきますshine

 満足度:3star

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2011年6月22日 (水)

127時間

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 127images

 監督:ダニー・ボイル
 脚本:ダニー・ボイル、サーモン・ボイフォイ
 主演:ジェームズ・フランコ

 「28週後」「スラムドッグ$ミリオネア」などを世に送り出してきたダニー・ボイルが放つ渾身のサバイバル・ドラマ。現在絶賛劇場公開中の本作、シネコンで観賞してきたのでレビューをUPしたいと思いますshine

 主演のジェームズ・フランコというとほとんどの方が「スパイダーマン」をイメージすると思います。私もその印象が非常に強くて、さてゴブリンJrがどんなもんかしらと思いつつ観賞したのですが、いやぁお見事sign01 あのはにかんだと素敵な笑い方といい、危機的状況に追い込まれたあとの心情の変化などを巧く表現していたと思います。文句なしの素晴らしい熱演でしたhappy01

 ストーリーそのものは極めて単純で、人里離れた山中の断崖で右腕を挟まれ身動きの取れなくなった登山家アーロン・ラルストンの生と死を巡る127時間のノン・フィクション。実話ということで、やはり作品世界に漂うのは圧倒的リアリティ。そこにダニー・ボイルのリズム感溢れるダイナミックな映像美が組み合わさり、序盤からみるみる映画に引き込まれてしまいましたlovely

 そして、引き込まれたからこそ冒頭終了後、運命の転機となる崖からの落下→身動き不能となる一連の流れに本当に息を呑んでしまいます。その後のアーロンの冷静な思索、葛藤、後悔、諦観、再起などの感情の揺れ動きが本当に巧妙で、そしてどこまでも人間らしくて、「ああ、これは真実の物語なんだ」ということが実感できました。

 観賞中、『お前が無駄に過ごした「今日」は、昨日死んだ人が死ぬほど生きたかった「明日」なんだ』なんて「カシコギ」の言葉がふと頭をよぎる、そんな生きることについて前向きにさせてくれるパワーを持った人間賛歌。下手な細工のない直球の作品だけに、多くの人の胸に響くのではないでしょうか。

 大変オススメですnote

 満足度:4_5star

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バンコック・デンジャラス

 

 監督:オキサイド・パン、ダニー・パン
 脚本:ジェイソン・リッチマン
 主演:ニコラス・ケイジ

 いやぁ、これはダメだろう(笑)

 いきなり声を大にして言ってしまいましたが、正直とても観られたものではないですshock
 予告単品ではかなり面白そうなB級アクションだったんですが、典型的な予告詐欺でした。

 ニコラス・ケイジ主演ということで、観賞した方も多いのではないかと思います。もちろん気に入った、案外楽しめたという方がいたらそれはそれで大変結構と言いますか、基本的に映画でも何でも「楽しめた者勝ち」だと思うので、素直に羨ましいですε-( ̄ヘ ̄)┌

 しかし私にとって今作は想像を絶する駄作になってしまいました。今まで観た作品の中でもワースト10に間違いなく入るくらいの酷さ。良くこんなもので公開に踏み切ったな、という印象ですwobbly

 主人公がプロの殺し屋という設定なのだけど、作中での振る舞いがアマチュアにも劣る。冒頭で無闇に人と接触しない、なんてルールを自分で述べてるんだけど、平気で破ってるし。いや、別に見初めた女性と接触するのは目を瞑るとしても。運命的な出逢いも何もなくただ薬局で薬を探していたら手助けしてくれた店員って、おまw

 そして意味不明な現地で弟子を作るという愚行。え、何ですかこのベストキッド。

 ここら辺から主人公についていけなくなった。設定も言動も滅茶苦茶で、肝心のアクションシーンも地味。いいところが何もない。オチも納得できない。

 こ れ は ひ ど い。

 察するに最大の問題は脚本そのものだと思うんですね。設定と脚本とに整合性がとれていないのに無理に映像化してしまった感じ。アマチュアでもなし、そうしたプロにあるまじき矛盾は看過できないタチなので、尚更気に入らない一本になってしまいました。

 金と時間を返して欲しいです。全くオススメできない作品dash

 満足度:1star_2

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2011年6月21日 (火)

X-MEN:ファーストジェネレーション

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 Xmen_first_class

 監督:マシュー・ヴォーン
 脚本:マシュ-・ヴォーン、ジェーン・ゴールドマン
 主演:ジェームズ・マカヴォイ、マイケル・ファスベンダー

 人気シリーズ最新作にして現在劇場公開中の「X-MEN:ファースト・ジェネレーション」。若かりし日のプロフェッサーX(チャールズ)とマグニートー(エリック)の出会い、「X-MEN」の誕生秘話が描かれるファン必見の作品で、先日観賞してきたので早速レビューでもshine

 「キック・アス」の監督&脚本コンビということで期待していたのですが、作品の方は実際素晴らしかったです。冒頭、ナチス収容所での「1」のシーンから始まり、エリックの辛い過去とチャールズとミスティークの出会いなど、秘められていた過去が盛り沢山happy01

 チャールズとエリックが徐々に心を通わせ、親友となっていく過程も丁寧に描かれていて好印象です。いずれ敵味方に別れることになる二人の過去の友情というのは切ないものですね。まぁ、そういう展開は燃えるので大好物なんですがhappy02

 いわゆる第一世代のミュータントたちも沢山登場していて、テレパス使いや瞬間移動などどこかで見たような能力の持ち主たちも。個人的にアザゼルの戦闘方法は好きでしたね。つぅかお前ら「1」の時点でほとんど退場してるとかどんな死闘があったんだ……coldsweats01

 最新のVFXを駆使した潜水艦を持ち上げるシーンや空戦などのラストバトルはこれでもかというくらい大迫力で描かれていて必見。チャールズが車椅子を使うようになるエピソードが「3」のプロローグと矛盾していたのが気に掛かりましたが、難点はそれくらいなもので、非常に良質な作品に仕上がっていると思いました。時系列的には自然なので、シリーズ未観賞の方はこれを先に観ても全く問題ないかと。

 是非、劇場でご覧になることをオススメしますnote

 満足度:4star

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2011年6月20日 (月)

X-MEN:ファイナル ディシジョン

 

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 監督:ブレット・ラトナー
 脚本:ザック・ペン、サイモン・キンバーグ
 主演:ヒュー・ジャックマン

 先日から引き続き「X-MEN」シリーズを通して観賞中。と言うわけで一応は本編三部作の最後となる「X-MEN:ファイナル ディシジョン」のレビューでも。今作をちゃんと観たのは初めて(所々は観たことあったんですが)だったので新鮮な気持ちで観ることができました。できたのですが……

 う~ん……(;;;´Д`)

 「これでいい」って言う人がいるのはそれはそれで構わないんですが、私としては「そりゃないだろ」というのが最初に出てくる素直な感想ですね。ましてや現在公開中の「ファースト・ジェネレーション」を観た直後にこれを観てしまうと、正統な最終作とは思いたくないです。……というか他の作品にも言えることですけど、続編前提の作品ならもっと違和感なく繋げて作れないのかな。はっきり言って1や2とは全く別物だとしか思えませんでした。監督が交代したのが原因の一つだとは思いますが、それにしたって……雑bearing

 「キュア」という治療薬を巡って戦う、というのは最終作として凄く相応しいテーマだと思うんですね。それこそ人間になるか、自らの意志でミュータントのままであるかを選択するっていうのはそれぞれの意志の問題で、みんなの内面の葛藤とか、面白く調理すれば感動的な大作にできる素材だったと思います。にも関わらず作品そのものは粗雑の一言に尽きます。いえ、ジーンの二重人格がどうとか取って付けたような後付け設定は別にいいんです。許せないのは前作まで主役級だったサイクロップスを序盤で呆気なく退場させたことや、ミスティークを意味不明に人間にさせて、挙句の果てにマグニートーとあの別れ方ですかsign02

 いやいやいや、ありえないでしょう。そりゃあね、「ファースト・ジェネレーション」も後出しの作品ですから本作と完全な整合性が取れないことには目を瞑りますが、メインキャラたちの心情とか見せ場とか殆ど考慮せずにああいう雑な扱い方をすることは許せないですよannoy

 ラストも綺麗なオチ……っていう人がいるのかどうか分からないけれど、個人的にすっきりしませんし。三部作という大作でありながら何とも消化不良で先行き不透明なオチ、しかも続編の存在を匂わせておく中途半端な終わらせ方が何とも鼻につきました。商業主義も結構ですが、三部作であればきちんと締めくくるのが大人、プロの仕事だと思います。

 「ファースト・ジェネレーション」が満足いく内容だっただけに、本編の最後がこれというのは何ともやり切れないなぁdespair

 満足度:2_5star

 追記:サイクロップスについてはスーパーマン関連でスケジュールに問題があったなど大人の事情が関係しているようですが、どんな理由があったにせよ作品そのものへの評価は変わらないので現状のままでsweat01

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2011年6月19日 (日)

X-MEN2

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 監督:ブライアン・シンガー
 脚本:マイケル・ドアティ、ダン・ハリス
 主演:ヒュー・ジャックマン

 ぶっ続けで観賞中の人気シリーズ第二弾。主演は前作より引き続きハマリ役のヒュー・ジャックマン。彼の出世作となった看板シリーズだけにその演技は必見。前作よりしばらく、人類とミュータントの間に平和が訪れたと思われた矢先、正体不明のミュータントが大統領を襲撃したことで一気に関係が緊張化、暗躍する元陸軍司令官にして大富豪ストライカーを打倒すべく宿敵マグニートーを共闘するなど、燃える展開が満載のストーリーでしたup

 前作の難点として挙げた「アクションシーンの如何にも作られたような違和感」も解消されていて、今作はミュータントの皆々が思い思いに力を発揮して戦っているように見えたので良かった。CG技術も前作より3年経過している所為か飛躍的に進歩していて、そう言えば2003年はマトリックス・レボリューションズと同じ年だなぁ、なんて思ったりしてconfident

 2011年現在と比較してしまうとそれは劣りますが、それでも十分に迫力溢れるCG映像に満足できます。ウルヴァリンが自らの過去を追い求めながらストライカーの目的であるミュータント殲滅を阻止すべく戦うという物語を軸に、「X-MEN エボリューション」より「X-23」女ウルヴァリンが参戦(こちらが初出ですが)、更に学校の生徒達も新たに参戦し、一層作品が華やかになっています。

 人類とミュータントの運命を巡る物語も、一先ずは次回作「ファイナル・ディシジョン」で終幕。ウルヴァリンの過去は番外編で、プロフェッサーとマグニートーの過去は現在公開中の「ファースト・ジェネレーション」で明かされるということで、実に楽しみです。明日観に行く予定なので、そちらは早い内にレビューをUPしたいと思いますnote

 満足度:4star_2

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X-MEN

 

 監督:ブライアン・シンガー
 脚本:デイビット・ハイター
 主演:ヒュー・ジャックマン

 現在最新作「X-MEN:ファースト・ジェネレーション」が公開中のX-MENシリーズ第一作目。DNAの突然変異により発生した新人類ミュータントたちと旧人類との軋轢、戦いとその苦悩を描くアメコミ映画。随分と昔に観たのですが、ほとんど内容を忘れてしまっているのでBlu-rayのクアドリロジー版を購入してシリーズ通しての観賞中ですhappy02

 さて、まぁアメコミということなので、「DNAが変異したって人間が嵐起こしたり壁通り抜けられるわけないやろー!」なんて野暮な設定レベルへのツッコミはせず、単純に映画としてのレビューを。言うまでもなく超人気シリーズですから、製作から11年が経過した今でも十分に楽しめましたnote 単品でなくシリーズ化が前提であった為に、やや消化不良気味ではありますが、それ故に作品に奥行きがあるとも言えます。ヒュー・ジャックマンをはじめ、パトリック・スチュワートやイアン・マッケランも見物。

 難点を挙げるとすれば、ミュータントの皆々の戦いぶりがちょっと滑稽というか、もうちょっと巧い戦い方があるよなぁ……と半ば呆れてしまった所。「そんだけチート級の能力あるのに、何で苦戦してんの!?」と如何にもシナリオに縛られたような戦い方が作為的に感じられて残念でした。アクションって、そういう違和感を抱かせない範囲で作って魅せるものだと思うのですよbearing

 難しいことは考えず、エンターテイメントとして楽しめれば満足のいく作品でしょう。

 満足度:4star

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マイレージ、マイライフ

 

 監督:ジェイソン・ライトマン
 脚本:ジェイソン・ライトマン、シェルドン・ターナー
 主演:ジョージ・クルーニー

 「仕事で年間322日も出張するライアンの目標は、航空会社のマイレージを1000万マイル貯めること。彼の人生哲学は、バックパックに入らない荷物はいっさい背負わないこと。ある日、ライアンは自分と同じように出張で各地を飛び回っているアレックスと出会い、意気投合するが……」という内容の映画。

 時代背景が大不況期のアメリカで、ジョージ・クルーニー演じるライアンの仕事は要するに解雇通告。恨まれ役を買って出る必要悪としての職業がまず面白いと感じました。

 人間と人間との心の触れ合い、と言うと臭いのだけど、人間関係の清濁をしっかりと描いていて、好印象な作品でした。青臭いヒューマンドラマは好きじゃないけれど(私が邦画の大部分が嫌いなのはそのためなのです)、これはどうにも大人向けというか、「それでも人は生きていくんだよ」という教訓的なテーマが感じ取れて良かったですhappy02 

 社会をまだ知らぬ新卒の若者として描かれるアナ・ケンドリック演じるナタリーも、どうにも近親感が湧くというか、現実と職務の苛酷さを知って打ちひしがれ、それでも前を向いて進んでいく姿が実に良かった。

 様々な人間の考え方や生き方、立場などが錯綜して描かれる極上のヒューマンドラマ、そして結論として得られる「ビター・スウィート」な人生の素晴らしさ。ジョージ・クルーニーがますます好きになる一本でした。

 休日にゆっくり観て、味を噛み締めたい、そんな名作です。

 満足度:4_5star_2

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2011年6月18日 (土)

ブラック・スワン

 Blackswan_2 

 監督:ダーレン・アロノフスキー
 脚本:マーク・ヘイマン、アンドレス・ハインツ、ジョン・マクラフリン
 主演:ナタリー・ポートマン

 相次ぐ絶賛の声を受けて全国拡大公開までされている話題の作品。何かとタイミングが合わず観賞を見送っていたのですが、ようやく観ることができたので今更感フルスロットルですが、簡単にレビューでも載せたいと思いますhappy01

 アカデミー賞主演女優賞を受賞したナタリーの演技の素晴らしさは、もはや言及する必要はでしょう。相変わらずの美貌に、更に磨きを掛け奥行きの増した演技、既に超一流と言ってもいい知名度と実力を持ちながらも常に体当たりで守備に回らないプロ意識溢れる役。どこを見ても絶賛しかできない、本当に感嘆するしかない女優さんですlovely

 作品は心理スリラーというよりも、ホラーだろこれという感じでした。現実なのか悪夢なのか、白か黒か。主人公ニナの精神が徐々に蝕まれていく様子は実に緻密に描かれていて、ハラハラドキドキ。目で見て追いやすいストーリー展開なので理解に易く、それでいて作品世界に奥深い味が感じられる、良く練られた脚本だと感じましたshine

 映像やカメラワークへのこだわりもさることながら、中核の題材であるバレエの描き方も生々しくてとても好印象でした。傷が絶えず、肉体の調整に日々努め、常に戦い続ける苛酷な世界。序盤で映った爪先の丹念なチェックシーンや靴底の雑に見えるクラッチングやテーピングなど、私は陸上畑出身の人間ですが覚えがあったので、丁寧に描かれているなあと感心しました。神は細部に宿ると言いますが、ああした細かい描写にまでこだわっているからこそ全体の完成度が高まっているのだと思います。

 それにしても意外なのが、今作が普段映画を観ないような層、それも20~30代の女性にバカ受けしてるってことですね。それはまぁ、勿論素晴らしい映画だとは思いますが、意外な層に受けるんですねぇ……びっくりcoldsweats02

 ナタリー好きなら必見。
 そうでなくとも、やはり話題の作品ですので、オススメしておきます。

 満足度:4star

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キック・アス

 

 監督:マシュー・ヴォーン
 脚本:マシュー・ヴォーン、ジェーン・ゴールドマン
 主演:アーロン・ジョンソン

 こいつはスゲェ!

 

 荒唐無稽と言えばその通り。道徳的ではないと言えば然り。倫理に悖る映画、ごもっとも。しかしそんなものどうでもいいじゃないか、フィクションだもの! という精神で映画を楽しめる人にとっては最高の娯楽となるであろう極上のヒーローコメディでしたhappy02

 「コミックオタクでスーパーヒーローにあこがれる高校生デイヴは、ある日、インターネットで買ったスーツとマスクで、ヒーローとして街で活動を始める。何の能力も持たない彼はあっさり犯罪者にやられるも、捨て身の活動がネット上に動画で流され、“キック・アス”の名で一躍有名になってしまう」というストーリー。そこからまたクロエ・モリッツ演じるヒット・ガールにニコラス・ケイジ扮するビッグ・ダディなど個性豊かすぎる面々が絡んできて手がつけられない感じになっていくのですが、作品世界に終始漂う荒唐無稽さが、とにかくツボにはまりましたsmile

 想像していた以上に遙かにスプラッターな描写が多かったのには驚きましたね。苦手な人はちょっと注意して欲しい。ただ、そうした凄惨なシーンにも関わらずヒット・ガールの某シーンとかはそれはもう軽快なBGMが流れ、楽しく観ていられるという矛盾。ヒット・ガールとビッグ・ダディの壊れっぷりが楽しくて、最初から最後まで笑顔でした。

 是非とも「2」が観たいですね。再びヒット・ガールの啖呵を聞きたいものです。

 心からオススメできる傑作ですnote

 満足度:4_5star_6

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2011年6月17日 (金)

告白

 

 監督:中島哲也
 脚本:中島哲也
 主演:松たか子

 大ヒット作ですし、劇場で鑑賞したという方も多いのではないでしょうかshine

 私の場合は劇場で見ようとしたら上映終了間近なのにまだ満席状態で、もーいーやDVDで見よーという結論に至ってリリースまで待ち続けていた作品でした。

 基本的に原作を映画が超えるという事例は非常に珍しく、本作もやはり原作を超えることはできなかったかな、という感想を抱きました。とはいえ、真に迫るものがあり、映像で見る本作はそれはそれで面白く味がある。これも中島哲也監督の実力の賜物でしょうかhappy01

 松たか子はハマリ役で、森口悠子の狂気を良く再現できていたと思います。

 基本的に、この作品の登場人物は誰しもが狂気を宿していて、嘘つきです。全員の告白のどこかに嘘が紛れ込んでいて、「我思う、ゆえに我あり」の精神を持ち続けて見なければ安易に全てを信じてしまう。どこまでが本当で、どこからが嘘なのか。

 そもそも本当に牛乳に血は入っていなかったのか?
 確認する術などもはやどこにもない。だからこの作品は恐い。

 ああ、関係ないけど橋本愛ちゃんが可愛かったなぁ。彼女は今後に期待ですねhappy02

 オススメ……はできないんですが、間違いなく上質な映画です。

 満足度:4star_5

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ナイト&デイ

 

 監督:ジェームズ・マンゴールド
 脚本:パトリック・オニール
 主演:トム・クルーズ、キャメロン・ディアス

 トム・クルーズとキャメロン・ディアス、二大スターが共演したメロドラマ。ないしはアクションムービー。

 今作は、公開前の日本での宣伝ぶりを見て「本国で大コケしたから日本で製作費回収したいんだろうな。ってことは面白くないな」と穿った考え方をしていたんですが、いやいや、想像していたよりも遙かに良かったです。MIシリーズのようなお堅いスパイものの重厚感と緊張感は薄れているけれど、それでも「RED」と比べると荒唐無稽ではないし、シナリオもきちんと練り込まれていて良かった。二転三転する展開のおかげで最後まで飽きることなく観られたのは嬉しい驚きhappy01

 
 二大スター共演とか喧伝する作品は大抵の場合コケるよなぁ、と個人的に思うのだけど(ジョニー・デップとアンジョリーナ・ジョリー共演のツーリストは個人的にかなり酷かったですし)、本作は悪くない快作だったと思います。トムは少し老けたかなぁと思うけれど相変わらずカッコいいし、キャメロン・ディアスもまだまだいけます。思わずビキニ姿に鼻血が出そうになりましたよhappy02

 何よりあの笑顔が本当に素敵で。楽しそうに共演するトムとキャメロンの様子が目に浮かびます。「君に届け」を読んでるときみたいに胸がきゅんきゅんしてしまうlovely

 あまり期待していなかった所為もあるのでしょうが、思いの他好評価となった作品です。気軽に観られるアクションムービーとして重宝しそうです。

 満足度:4star

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2011年6月16日 (木)

GANTZ: PERFECT ANSWER

 Gpa 

 監督:佐藤信介
 脚本:渡辺雄介
 主演:二宮和也、松山ケンイチ

 前編レビューに引き続き、後編のレビューですshine

 本作品は劇場公開して間もなくシネコンで鑑賞したんですが、女子中高生が5割強という感じで、やはり主演の二人の集客力は凄いものがあるなと感じました。と、本編に関係ないそっちの話はともかく、内容の方を。

 原作ファンとしては前編は結構ツボというか満足できる内容だっただけに、後編にも期待していたんですが、正直……裏切られたなぁという印象ですbearing

 二転三転するストーリー展開そのものは私の好みでした。走行中の電車から叩き出されホームに着地、すぐさま並走して車内に帰還する一連のアクションシーンや剣戟の描写など、日本映画にしてはかなり頑張ったアクションにも、不満はありません。や、強いて言えばGANTZスーツで壁から壁へ跳んだりしている時の衝撃というか"手応え"が全く画面から伝わってこない空気みたいな感じは不満と言えば不満なんですがsweat01

 ですが、その辺りのプラス要素を覆してしまう圧倒的なマイナス要素――結局GANTZは何だったのsign02

 映画は映画、原作は原作です。映画は単品でしっかりと完結すべきで、謎を残すべきではない。にも関わらず謎を放置したまま、やや無理矢理にエンディングに繋げるやり口は、「逃げたな」というがっかり感を抱きましたdash

 ん~、こういう消化不良なラストにするのであれば、原作準拠で「アカシックレコード云々~」とか、適当に注釈入れておけばいいのに。

 本作のサブタイトルである「PERFECT ANSWER」も、つまるところは「玄野=GANTZ化」。そのオチ自体に文句をつけるつもりはありませんが、私の場合は「……セカイ系?」という印象を抱いてしまい、感動はできませんでした。ラスト、遊園地で多恵ちゃんが観覧車を見たときに表示されるあの電光掲示板のメッセージ、良く考えなくてもホラーですし。クスっとしてしまったcatface

 言うまでもなく「GANTZ」という素材は悪くありませんし、二宮和也、松山ケンイチをはじめ俳優陣にも文句はありません。ただ、下手に大風呂敷を広げてしまい、畳み損ねてしまったような印象は拭えず。下手に拘らずにもっと単純で分かりやすいストーリーを、映像美でしっかりと魅せていけば、もっと言うと最後は普通にみんなで笑って大団円というオチでも良かったんじゃないかと思います。一言、惜しい作品でした。

 とはいえ、ファンならば一見の価値は十分にあると思いますよwink

 満足度:3star_5

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GANTZ

 

 監督:佐藤信介
 脚本:渡辺雄介
 主演:二宮和也、松山ケンイチ

 言わずと知れた大人気コミック原作の映画shine

 二宮和也と松山ケンイチが主演を飾り、総製作費40億円と喧伝された話題作。公開されてからは賛否両論があった本作ですが、私個人としてはそんなに難癖つけるような酷い代物ではなかったかな、という感じです。ええ、つまり概ね好評価の作品happy01

 確かに、本場ハリウッドのVFXと比較してしまっては本作のCGはチープ以外の何ものでもないでしょう。ただ、勘違いしてはいけない。GANTZの星人というのは、本来そこにあるはずのない"異常"そのものであって、風景に自然と溶け込んでしまうような精妙なCGレベルである必要などないのです。つまり、明らかに空間から浮いてしまうような存在であることが前提として許されるんですね。だから、CGがチープとか言って批判するのはちょっと的外れかと思います。だってねぎ星人とか田中星人とか千手観音とかが風景に溶け込む必要ないでしょう。むしろ、あの異質さはGANTZという作品の魅せ方に非常にマッチしていたと思うのですnote

 基本的にバイオレンス描写の面では頑張っていたと思います。結構派手に鮮血が飛び散るし、肉体が爆発するし、欠損描写もあったし。エロスの面では明らかに足りないけれど。夏菜もっと脱いで欲しかったなsign01sad

 とはいえ難点は結構あります。まず、戦闘中なのに死に際にダラダラと喋るところ。こういうリアリティのない古典的演出は嫌いなんですよ。バカみたいに隙晒してるのに千手観音がボケっと見てるかっつーのpout

 原作既読組としての不満も少しはあります。多恵ちゃんに吉高由里子はちょっと可愛すぎるでしょう。もっと地味な感じじゃないと。

 それに、駅のホームであんな告白してたら石投げますよsign02

 二宮くんのベビーフェイスもちょっと気になった。千手観音と大仏の順番も原作通りで良かったと思うんだが、何故変えたのだろう(・_・)....?

 とまぁ、色々言いたいことはあるけれど、総評としては悪くない作品ですshine

 何度も言うけれど、CGはあれはあれでいいと思うのですよ。

 原作ファンはチェックしておくべきかと。

 満足度:4star_6

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2011年6月15日 (水)

RED/レッド

 

 監督:ロベルト・シュヴェンケ
 脚本:ジョン・ホーバー、エリック・ホーバー
 主演:ブルース・ウィリス

  ブルース・ウィリスとかジョン・マルコビッチとかモーガン・フリーマンとか大物俳優らが主演の本作。ブルース・ウィリスのことを「ウィルス」と発音してしまうのは自分だけではないと信じたい。

 スパイ・アクション・ムービーと銘打っているけれど、MIシリーズみたいなのを期待すると裏切られます。どっちか言えば特攻野郎みたいな荒唐無稽なアクションとコメディを詰め込んだエンターテイメント作品。硬派ではなく軟派。ちょっと辛辣なことを言えば、典型的なMindless-movieで、心に残らないbearing

 予告編で作中の見せ場は全部使い切っちゃってる印象を受けました。そのせいか、本編を見ていてもあまり感動がない。登場人物たちに年齢層がみんなご高齢なので、見ているこちらとしても近親感とか一切湧かない。うるさいジジイとババアどもが乱痴気騒ぎしてやがるとしか思えませんでしたね。や、そもそもそういうコンセプトの作品だから、そこを批判する気はないけど。

 ただ、周りの観賞されている方々の年齢層がかなり高めだったので、やはり狙った客層というのがそもそも高めなんですかね? 売りのアクションもそれほどではなかったし、エロもグロもないし感動もないし(私的に)でちょっとどうかなぁ、という感じでした。私が今の三倍の年齢だったら腹抱えて見れたかもしれませんが┐(´-`)┌


 そんな感じ。若い人にはあんまり受けないんじゃないかなと思いました。

 満足度:3star

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ヤギと男と男と壁と

 

 監督:グラント・ヘスロヴ
 脚本:ピーター・ストローハン
 主演:ジョージ・クルーニー、ユアン・マクレガー

 『マイレージ、マイライフ』のジョージ・クルーニーに、『天使と悪魔』のユアン・マクレガー、他にも『トゥルー・グリット』のジェフ・ブリッジスや『アメリカン・ビューティー』のケヴィン・スペイシーなどの豪華俳優陣が出演するコメディ映画。

 作品中の「バカさ加減」を許容できるか否かで一気に評価が分かれるであろう本作。残念ながら私は許容できませんでしたbearing

 超能力特殊部隊とか、フォースとか、まぁそこら辺のネタを豊富に盛り込んでパロディ&コメディ風味に仕立て上げていて、それらを名だたる俳優たちが大真面目な演じているので、嗜好がマッチすればそこそこ楽しめるとは思います。

 ただ、如何せんストーリーが全く見えてこない。目的がないというか、テーマが理解不能なんですね。コメディ一直線と思わせて微妙にアメリカを風刺していたり……大して奥深い話でもないのに無駄に回り道なストーリーで、理解するのも一苦労。で、作品自体に魅力を感じない身としては、理解するのも億劫になってしまうワケで┐( ̄ヘ ̄)┌

 と、散々な感想を持ったのだけど、単純な駄作ではないと思うんですよね。

 たぶん、観賞の姿勢が違ったのかな。私は観賞前は普通に愉快なコメディドラマを期待していたんですよ、それこそ『ハングオーバー』のような。それが実際には全然違って、固くも柔らかくもない中途半端な作風だからちょっとな……と思ったのです。

 まぁ、だとしても面白くないと感じたのは事実。

 オススメはできないですねsweat01

 満足度:2star

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2011年6月14日 (火)

冷たい熱帯魚

 

 監督:園子温
 脚本:園子温、高橋ヨシキ 
 主演:吹越満

 またまた邦画のレビューですnote

 基本的に当ブログは洋画中心であることは変わりないんですが(私があまり邦画を見ないので)、それでも稀に評判の良い邦画に興味も持つことがあるので、今後も単発で邦画のレビューを掲載することが多々あると思います。また、アニメーション映画なども扱うことが予想されます。

 うん、要するに何でもアリなんですがcoldsweats01

 さて、今作「冷たい熱帯魚」は、映画好きの友人に半ば引き摺られるようにして劇場に観に行った作品です。あまり期待はしていなかったのですが、業界でも名高い異色の園子温
監督の作品というだけあって、期待がどうとかそういうレベルではない衝撃を受けた作品でした。

 ベースとなっているのは「埼玉愛犬家殺人事件」という実在の事件。ではあるのですがそんな前知識は全く必要なく、冒頭から異質そのものといった作品世界の雰囲気に呑み込まれます。カメラワーク? いやそれとも吹越満やでんでんの演技力? この空気を生み出しているのが何なのか全く理解できなかったけれど、とにかく呑み込まれてしまいましたよcoldsweats02

 人間の愛と狂気がテーマ……などと一言で語り尽くせることができるものではない。では単なる暴力、バイオレンスが売りなだけの映画なのかというと、それもまた違うワケで。あえて言えば、この作品は「猛毒」でしょう。監督本人も本作を指して「劇薬」と語っているそうですが、まさに観る人によって印象が全く変わると言っていい。

 脚本そのものに巧妙なギミックが仕組まれている、ということもありません。ストーリーは比較的分かりやすく、要するに主人公が殺人鬼の策略に嵌りズルズルと殺人の片棒を担がされていく、家庭が侵略されていく――というお話。物語は単純であるにも関わらず、映像そのものが放つ迫力と魔力は圧倒的で、見事に引き込まれてしまいました。

 人によってはこの映画は全く受け付けなくて、最低の評価を与えてしまうかもしれません。けれど、私はこの作品に最高の評価を与えたいと思いますshine

 満足度:5star

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トゥルー・グリット

 

 監督:ジョエル・コーエン、イーサン・コーエン
 脚本:ジョエル・コーエン、イーサン・コーエン
 主演:ジェフ・ブリッジス、マット・デイモン、ヘイリー・スタインフェルド

 「勇気ある追跡」のリメイク版。父殺しの犯人を追う少女と保安官、レンジャーの三人を軸に描かれる復讐劇で、オリジナル公開当時はいざ知らず、現在となっては「復讐モノ」というジャンル自体そう珍しくもないので、設定に目新しさはない(矛盾しているようだが)。オリジナル未観賞の若輩である私にはとりわけ思い入れのある作品というわけでもなく、したがって今作に惹かれた理由は単純に「アカデミー賞多部門ノミネート」という宣伝文句に拠るところが大きい。

 さて、肝心の内容の方ですが。

 良き西部劇でした。荒涼とした大地、地平線の向こうに沈み行く夕陽、力強く駆ける駿馬、リボルバー。ゲーム「レッド・デッド・リデンプション」をプレイした身としては、西部の雰囲気が味わえて非常に好印象な作品でしたsign01

 アクション中心というよりも、人間ドラマが主軸。その点、派手なガンアクションを期待していると裏切られるだろう。ジェフ・ブリッジスとマット・デイモンの熱演が見事。そして何よりヘイリー・スタインフェルドが頑張った。はっきり言って可愛いとは言えない娘だけれど、今後が楽しみな少女です。まぁ化粧で化けるだろうしcatface

 私はコーエン兄弟について長々と語れる程の知識は持っていませんが、さすがに凡作とは一線を画す作品中の「空気」が感じ取れました。巧く表現する術を持ちませんが、真に奥深いと言えばいいのでしょうか。

 結論として、名作と呼んで差し支えない、素晴らしい作品でしたよhappy01

 満足度:4_5star

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2011年6月13日 (月)

アリス・イン・ワンダーランド

 

 監督:ティム・バートン
 脚本:リンダ・ウールヴァートン
 主演:ミア・ワシコウスカ、ジョニー・デップ

 GEOでレンタルして観賞happy01

 小綺麗にまとまった作品という印象。CGの美しさは見物だけど、果たしてマッドハッターにジョニーデップを起用した意味が本当にあったのか。というのも、ああいった特殊メイクをしてしまうと人相なんて殆ど分からない訳で、かといってメイクの下から滲み出るような強烈な個性が、そこまで、本当にそこまで感じられた―――か?gawk

 ちなみにここでいう「強烈な個性」の比較対象はダークナイトのジョーカーですが。相手が悪すぎるけど。ま、何にしてもちょっと勿体ないかなぁと。

 白の女王がいまいち気に入らないのもマイナス点でした。今作だけ見ると何もしてない(ように見えるし)、自ら手も汚さず王位だけを横取りするという傲慢さだけが目についてしまう。にも関わらず周囲から尊敬されているあの描かれ方は、ちょっと(・_・)エッ....?という感じでした。マブラヴの煌武院悠陽殿下を見習って欲しいものですねconfident

 しかし全ての不満点をミア・ワシコウスカの美麗さが払拭してくれた作品でした。あれーでもGoogleの画像検索だとそんなに可愛くないぞー。化粧か……(o´・ω・`)

 劇場で、3Dで見ると少し評価も変わるのかもしれませんが、凡作の印象が濃い作品でした。

 満足度:3star_2

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ボックス!

 

 監督:李闘士男
 脚本:鈴木謙一
 主演:市原隼人、高良健吾

 洋画中心の当ブログではありますが、今回は邦画の「ボックス!」を取り上げますhappy01

 うん、惜しいなー、というのが正直な感想。

 予告とかの印象ではボクシング版の「ピンポン」かなぁと思ってたんだけど、ちょっとした変化球だった。それもストライク軌道だったのに変に曲がっちゃってボール判定な感じの。

 主演の市原隼人、ユウキ役の高良健吾の迫真の演技は素晴らしかったと思う。ボクシングの練習風景や試合シーンなども真に迫るものがあって、その熱演に胸を打たれた。演技に関しては文句なしだhappy02

 BGM、これも素晴らしい。もともと私はアップテンポの曲が好きなので、所々で挿入される軽快なBGMは聞いていて心が躍った。とりわけ予告でも流れるメインテーマと言えるあのBGMは是非また聞きたいくらい。


 シナリオ。問題はこれ。断っておくけど、このシナリオに関しては「文句なしに良い」って人がいると思うし、むしろそっちの方が多いのかもしれない。ただ、私としてはどうしても悪い点が目についてしまった。ストーリーや流れが類似しているせいで、どうしても過去の名作である「ピンポン」と比べちゃうのでフェアじゃないとは思うけど、それにしても本当に今作は……惜しい。


 幼馴染の2人。

 「才能」と「努力」。

 「ボクシング」というテーマ。


 十分に名作たり得る素材だったし、役者も申し分なかった。撮り方や演出、BGMも及第点以上のものがあったと思う。これだけの戦力が揃ってるなら直球で勝負すれば良かったのに、変化球で来た所為で何だか消化不良の作品になってしまった。


 具体的に言うと、そもそもカブは2度も負ける必要があったのだろうか?


 1つの物語において、"主人公"は1度負けるべきだと思う。ただ、「映画」という長くても180分にも満たない作品の中で2度も負ける必要はない。2度も挫折や苦渋を味わう必要はないんじゃなかろうか。


 てっきりカブはユウキに負けて、挫折して、そしてユウキが稲村にコテンパンに叩きのめされたことで復帰する~という一連の流れを予想していただけに、カブが2度も負けるというのは予想外だったし、蛇足だとも思った。


 違和感を覚えたのはカブの復帰シーンもそう。あんな風に軽いノリで復帰していいものじゃないだろうに。個人的に……そう、漫画「ワンピース」でウソップが一度船を下りたあとに再び戻るときのあの下り(戻ってやってもいいぜ→戻らせて下さい!)みたいなのが来ると思ってたら、なんだありゃ。ちょっと拍子抜けでしたねthink


 カブがユウキに負けたあと、完全にサポート役に回ってしまうのもちょっと首を捻った。献身というか友情というか……作品としてそういうものにスポットを当てたかったのならそれでもいいんだけど、青臭さがどうしても残る。ユウキが控え室で急に「やっぱり一番はカブちゃんです」なんて言い出した時もビックリ。一体どこにその台詞が出てくるような出来事があったのさ?dash


 稲村もいいキャラ出してたけど、もう一押し……ピンポンのドラゴンのような存在感が欲しかった。ラストバトルの最終ラウンド前に対角で頷き合うシーンは好きだけどねぇ。


 エンディングもこれまた個人的に気に入らないかな。

 現実的と言えばそうなんだけど、作り物の世界くらい夢を見せてくれたっていいと思う。カブちゃんには世界に行って欲しかった。過ぎ去った青春、っていう甘酸っぱさは確かに感じたけど……どこか物哀しいんだよなぁweep


 うん。やっぱり直球で「ピンポン」のような作品として調理して欲しかったというのが素直な感想。

 惜しい作品だった。ベクトルがもう少しズレていれば、私の嗜好にピッタリ合致した名作になったと思うのですが。

 とはいえ、高評価を受けるのもまぁ理解できる、そんな作品でした。

 やー、しかし市原くんは男前やなぁheart02

 満足度:3_5star

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(500)日のサマー

 

 監督:マーク・ウェブ
 脚本:スコット・ノイスタッター、マイケル・H・ウェバー
 主演:ジョゼフ・ゴードン=レヴィット

 何とも……まぁ(笑)

 見ている間、何度か胸を掻き毟りたくなった作品。勿論、いい意味でhappy01

 大概の恋愛映画が女性サイドから描かれているのに対して、こちらは男性サイドからの映画。その時点でかなり珍しい切り口なのだけれど、非常に共感できる描き方だったのが良かった。作中で一番笑えたのは、哀しいかな、冒頭の「ビッチ」のテロップだったというsweat01

 女性心理が理解できないというか、まぁ今作に限って言えばゾーイ・デシャネル演じるヒロインがちょっとアレだったのでアレな感じでアレな結末も仕方ない……のか? 納得はいかないのですが、どうにもならない感が実に現実にマッチしているように感じられました。

 とはいえエンディングもまた新たな羨ましい出会いがあったようなので、主人公はまた色々と頑張ってアレでアレな感じになるんでしょう。運命の人なんて……いると信じるのが正解なのかどうなのか。

 ジョゼフ・ゴードン=レヴィットは既に一流の役者として活躍しており、「メタルヘッド」など、今後が楽しみですね。

 男性でも気兼ねなく観賞できる、むしろ男性用のラブコメ。オススメです。

 満足度:4star_5

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2011年6月12日 (日)

抱きたいカンケイ

 

 監督:アイヴァン・ライトマン
 脚本:エリザベス・メリウェザー、マイク・サモネク
 主演:ナタリー・ポートマン、アシュトン・カッチャー

 ああもうナタリーはホントに可愛いなぁ(≧∇≦)

 「ブラック・スワン」で話題沸騰のナタリー・ポートマンが主演の本作。首都圏では少し前に劇場公開は終了しているのですが、幸い私はJALの機内で観賞できる機会があったので、DVDリリース開始前に観ることができましたshine

 「週80時間も働いていて、恋をしている余裕もない医師のエマ。ある日、その場の勢いで男友達のアダムと一線を越えたエマは、その気になったアダムにセックスだけの関係を持ちかける。ハードな仕事の合間を縫い、抱きたいときだけアダムをメールで呼び出すエマだったが――」というストーリー。

 ナタリーが可愛い。もう本当に可愛い。それだけを考え続けた108分でしたlovely

 セックスフレンド、即ち都合の良い抱きたいカンケイを続けたいと願うエマと、普通の男性であるが故にやはり普通に愛情を抱いてしまいそのカンケイを飛び越えたいと願うアダム。でも結局のところ、「恋愛で傷つくのが怖い」というエマも本心の本心ではそうしたカンケイを求めているのであって――そのことを隠しきれなくなったエマの号泣シーンは必見ですね。というかナタリーの映っているシーンは全て必見ですね(マテ

 あのナタリーが卑猥な単語を連呼するというのも非常に観ていて面白い点。彼女自ら製作総指揮を務めたことからも、この作品への思い入れが窺えますね。今作といい「ブラック・スワン」といい「メタルヘッド」といい立て続けにナタリーラッシュが続くのは嬉しい限りhappy02

 ……まぁ、とはいえ物語は最初から最後まで予定調和的というかオチは見えていたので、驚きなどはないです。途中の展開にちょっとハラハラドキドキしつつ、最後には笑って見終えることができる、そんな安心のラブコメです。

 ナタリー好きには猛プッシュ。
 そうでなくとも、是非観てみてはいかがでしょうかnote

 満足度:4star_7

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ザ・ホード

 

 監督:ヤニック・ダアン、バンジャマン・ロシュ
 脚本:沢山
 主演:ジャン=ピエール・マルタンス

 なかなか珍しい、フランス産ゾンビ映画。ふらっと面白いと聞きつけたので観賞。

 ゾンビ映画というと、もう見ていて新鮮な驚きがないのが普通なんですが、これはちょっと別格でしたねhappy02

 物語の切り口が珍しい上に、「え、こっからどうしたらゾンビ映画になるの?」と疑問に思いながら見ているとなし崩し的にゾンビ映画に変貌。理解する暇も与えず畳みかけてくる怒濤の展開。惜しみなく発射される弾丸と、ガチンコの肉弾戦。
 そう。この肉弾戦こそが最大の見物sign01

 ゾンビ映画史上、ここまで肉弾戦で頑張った連中がいただろうか? いやいない、なんて反語で強調するくらい素晴らしいガチンコ勝負でした。
 お前ら何回ゾンビの顔面殴打してんだよcoldsweats01

 走るゾンビは2000年代ではもう珍しくないけれど、今作のゾンビどもはタフ過ぎてそれも新鮮な驚きだった。9mmパラベラムをいくら撃ち込まれても平然と持ち堪える様はバイオハザードのクリムゾンヘッド通し越してタイラントでしょう。普通に面白いし、これと比べるとロメロのサバイバル~が如何に退屈だったか良く分かる。元祖で巨匠であることは認めるけれど、もはやそれしかないのよね、彼の付加価値って( ̄▽ ̄)

 個人的に名作。

 満足度:4star_3

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バンク・ジョブ

 

 監督:ロジャー・ドナルドソン
 脚本:ディック・クレメント、イアン・ラ・フレネ
 主演:ジェイソン・ステイサム

 ジェイソン・ステイサム主演の銀行強盗映画。

 ウォーキートーキー強盗という実在の事件を基に作られた映画のようで、なかなか興味深い内容でした。古い知り合いの女性から銀行強盗の話を持ちかけられて、中古車店の資金難から引き受ける主人公。仲間たちと銀行の貸金庫の中身を根こそぎ強奪することに成功するも、貸金庫の中には英国王室のスキャンダル写真と、裏社会の帳簿が入っていて……という内容。

 二転三転する展開と各勢力の策謀の描き方が見事。110分間、退屈することなく魅せてくれましたhappy01

 ただの犯罪映画に留まらず、ジェイソン・ステイサム演じるテリーが好感の持てる主人公なのも良かった。何だかんだで妻子を選び、元恋人を振り切る場面には大人を感じましたね。や、考えてみれば当たり前のことなんだけど、ジェイソン・ステイサムなだけでポイントがぐっと上がるのですよ。なんだそれ狡いΣ(;・∀・)

 非常に良質な映画でした。是非是非。

 満足度:4star_2

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エクスペンダブルズ

 

 監督:シルベスター・スタローン
 脚本:シルベスター・スタローン、デヴィッド・キャラハム
 主演:シルベスター・スタローン他

 最強の消耗品軍団だぜsign03

 言わずと知れた名キャストばかりが揃った本作。言うなれば「インシテミル」のハリウッド版、ただし桁がちょっと違う感じだろうか。
 スタローンにジェイソン・ステイサム、ジェット・リー、ラングレンにミッキー・ローク、最高じゃないですかhappy02

 とりわけミッキー・ロークだよ。いや戦場出ろよアンタ( ゚д゚)ポカーン

 シンプルなストーリー。
 低予算ながらも頑張ったアクション。
 予想通り、安心のB級映画だった。

 ジェイソン・ステイサムのナイフ捌きが異常coldsweats01

 ジェット・リーはもうちょっと見せ場があっても……と思った。良いところがなかったように思う。もっとさ、寡黙な暗殺者っぽいポジションでさ、銃使わない徒手空拳で急所ばっかり狙うようなキャラにした方が良かったように思う。勿体ないんだよsign01

 ただ、やはり予算の少なさが響いたのか、あるいはスタローンが舵を握り過ぎたせいか、もう少し魅せ方に拘れば更に化けたのかなという印象はある。次回作では是非、より洗練されたB級の真骨頂を見せて欲しい。

 何にせよ、B級好きの人は必見。

 満足度:4star_4

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2011年6月11日 (土)

グリーン・ホーネット

 

 監督:ミシェル・ゴンドリー
 脚本:エヴァン・ゴールドバーグ、セス・ローゲン
 主演:セス・ローゲン

 何ともオーソドックスなヒーローコメディ映画。

 とはいえ、この滅茶苦茶具合を「良し」とするか「下品」とするかで評価が分かれるでしょう。ただ、似たような系統として最近は傑作と呼んで差し支えない「キック・アス」があったので、そちらと比較してしまうとどうしても見劣りします。

 まぁ、確かに作品の底がそもそも浅いとも言える。

 「キック・アス」は主人公に「ヒーローになろう」という確固とした動機があったのですが、こちらの主人公は金持ちな上に自堕落な人物像で、ちょっと好感を持つのが難しい。グリーン・ホーネットになってからもお遊び半分な印象が拭えず、父親の真実を知ってからのラストバトルもちょっと白々しい目で観てしまった。

 要するに、主人公に魅力がないんですねぇgawk

 アクションは申し分なし。カトーの格闘戦に銃撃戦などなど、ブラック・ビューティーもカッコよくて良かったです。損耗率が高すぎて笑えたけど。一回の出撃で一台とか割に合わないshock


 ヒーローコメディが好きな方なら観て損はない作品だと思いますが、似たような作風の映画が近年は多発しているので、際だった魅力はない、そんな映画です。

 満足度:3star

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ソーシャル・ネットワーク

 

 監督:デヴィッド・フィンチャー
 脚本:アーロン・ソーキン
 主演:ジェシー・アイゼンバーグ 

 ご存じ、世界最大のSNS「Facebook」誕生の裏側を描いた伝記ドラマ。

 とはいえ多分にフィクションとエンターテイメント要素を盛り込んだ映像作品なので、あくまで「映画」として楽しむのが正解な作品かと。

 5億人の「友情」を繋いだ人間が、しかし孤独であるという矛盾。そこが非常に面白い。

 観ていてまずビックリしたのが、ハーバード大学の内情でした。連日のように催されるパーティに狂ったような若者たち、えーあっちの大学ってこんななの? という新鮮な驚きcoldsweats02

 とはいえ、そんな大学の中であんまり楽しそうでもない主人公、マーク・ザッカーバーグ。近親感を覚えつつも、その頭の回転の速さに唖然としたのは序盤の彼女さんだけでなく私も同じ。私の場合は字幕、というか文字は見慣れてるので苦もなく追えましたが、中には全部読めないって人もいたのではないかと。とにかく会話が早いsign01

 基本的に物語はサクセスストーリー。けれど、成功を重ねるに連れて不和が生じ、友情が決裂していくというのはごく自然なこと。案の定、マークはアイディアの盗用として訴えられ、親友との間にも訴訟を抱えることに。その経緯もなかなか複雑で、かつ「どっちが悪い」とも言えないデリケートなものなので、何ともいたたまれない想いがします。

 息も吐かせぬ疾走感と重厚な人間ドラマは一見の価値あり。
 海外で高評価となっているのも頷けます。

 ヒューマンドラマとエンターテイメントの融合を高次元で為した傑作でした。オススメhappy01

 満足度:4_5star_2

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ゾンビランド

 

 監督:ルーベン・フライシャー
 脚本:レット・リース、ポール・ワーニック
 主演:ジェシー・アイゼンバーグ

 ゾンビ映画史上最大のヒットを記録した本作。断言しよう――傑作でしたともsign01

 DVDのリリースが遅すぎることとか色々と文句はあるけれど、とにかく本編は素晴らしかった。ソーシャル・ネットワークのジェシー・アイゼンバーグ(こっちの方が先だけど)が主演。あれ、Facebook作った後はゾンビランドで生きるとか大変だねマーク。結構キャラも似てるし、なんて思ったりしてhappy01

 疑いようのないゾンビ映画なのに、ゾンビ映画ではない。
 むしろロードムービー。青臭い青春ムービーの色を湛えた作風で、これがまた心地良い。出逢った当初はお互いに偽名しか名乗らない、お互いに信用できない関係だったのが、終盤にかけて変化していく様子も、ありきたりだけれどしっかりと描けていて好感が持てた。

 生きるための32のルールとかも非常に斬新。B級パロディのフリをしたA級。ゾンビ映画のお約束を裏切ったりも平気でしてくれて、たぶんこの映画はゾンビ映画の造詣が深い人ほど素直に楽しめると思う。私はロメロではなく初代バイオハザードでゾンビを知った新参者だけど、それでもまぁ小学校に上がる頃には知っていたので、そこそこ知識もあります。だから楽しめた。

 文句なしの傑作。オススメです。

 満足度:5star

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完全なる報復

 監督:F・ゲイリー・グレイ
 脚本:カート・ウィマー
 主演:ジェラルド・バトラー

 「300」のジェラルド・バトラーが主演している本作。家族を殺された男の「復讐」を題材とした作品で、私的にはかなり楽しめた作品でしたshine

 まず、何が良いかと言うと、家族を殺した主犯が司法取引で刑期数年そこらになり、主人公が復讐を決意するところまでは普通なのだけど、その後10年の歳月を挟むというところが肝。大抵の復讐ものっていうのはもっと早く復讐を始めるものだけど、10年もの歳月を掛けてひたすらに憎悪の魂を燃やしていたお父さんに涙した。

 しかも、家族を殺した犯人二人は序盤にあっさりと殺してしまい(殺し方もそれはそれはエグいのだけど)、それから本格的な復讐が始まるというのが肝。お父さんの目的は腐った司法制度と不備だらけの法律そのもので、そこも通常の復讐ものとは違う熱さを感じました。

 お父さんが刑務所に入ったあとも殺しが続くというのもサスペンス調で良かった。ただ、個人的にはお父さんをいわゆる"特殊な技能を持った人"ではなくて、善良などこにでもいるお父さんという設定にしていて欲しかった。事件後の10年で頑張った、という方がグっとくるものがあるので。

 ラストで明かされるトリックも、そう大したものでもなかったのが傷。あれだけ大それたことをするお父さんなのだから、もっとタイトルに恥じないような完全無欠ぶりを見せて欲しかったというところgawk


 ただ、ラストシーンの「逝き方」はかなり好きでした。

 三下ならば泣き喚く場面なのに、泰然自若とした様子で微笑むお父さん。レクター博士やジョーカー級の存在感とは言いませんが、なかなか良い線いっていたのではないかと思いますcatface


 オススメの作品。

 満足度:4_5star

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英国王のスピーチ

 

 監督:トム・フーパー
 脚本:デヴィッド・サイドラー
 主演:コリン・ファース

 記念すべきレビュー投稿一回目の作品は、オスカー受賞の「英国王のスピーチ」。

 内容は有名なので言及する必要はないでしょう。当時の英国王室のゴタゴタや経緯などの事前知識がなくても観賞していれば十分に楽しめる、万人向けの作品。歴史に沿った流れなので悪く言うば予定調和的、エンターテイメントと言うよりも重厚なドラマといった印象が強いかもしれない。

 終始独特な雰囲気が作品世界に漂い、戦前の英国の情緒が感じられた。どことなく霧がかった風景とかいい感じ。史実とエンターテイメントを融合させるやり方は、どこか「ソーシャルネットワーク」に通じるものがある。人間心理を巧みに描き、ふっと笑えるコメディ要素を散りばめ、しかし作品の根幹には厳格なテーマを掲げ誠実に描き続けた本作――まさしく"アカデミー賞"の王冠を得るに相応しい作品だった。

 と、ベタ褒めなように見えて、実はそこまで好評価ではない。

 腐ってもアカデミー賞作品賞。優等生的作品ではあるのだが、悪く言うと癖がなくあまり印象に残らない。「面白い」「面白くない」の二択で批評できるような作品ではないので判断が難しいが、とにかく観賞していて刺激が少ないのが難点か。元々が人間ドラマなので、何も派手なアクションシーンを期待しているワケではないが、もう一捻り欲しかった。

 とはいえ、観賞の価値は十分にある名作である。

 満足度:4star

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当ブログについて

 はじめましてsun

 当ブログは映画好きの大学生ネトレー(管理人)が基本的に映画(主に洋画)のレビューを扱っていきます。新作・旧作問わずにレビューは日々見た映画の中から順次UPしていくので、古い映画が連続することもあればその逆もあるでしょう。

 多分に主観が反映されたブログになることが予想されますが、無責任に「パーフェクト!」「ワースト!」などと喧伝するような形式は避けたいと考えています。また、客観的に見やすくする為、映画の満足度を星の数で表します。あくまで私の主観に基づいた評価ですが、5つ星が最高得点、1つ星が最低となります。

 広い世の中、一つの映画に対して「今までの人生で最高傑作だった!」という人もいれば「今世紀最大の駄作」と酷評する人まで幅広くいます。なので、中立的で差し障りのないレビューを掲載するよりも、私個人の主観に頼ったレビュー内容と評価にしていくつもりです。その方が面白いと思いますしね。

 多様な意見が認められることこそ映画の良いところ、という事で一つよろしくお願いしますconfident

 また、まだまだ「映画」というものに関して勉強不足なので、間違った知識を前提に得意気に語ってしまうこともあるかとは思いますが、その際にはコメントなどで指摘していただけると助かります。レビューに対しての同意、反論などのご意見、オススメの映画やレビューして欲しい映画などありましたら、何でも構わないので気軽にコメントしてくださいhappy02

 始めの内はまだまだレビューの数が少なく、コンテンツも寂しいとは思いますが、「レビュー数1000」を目標に日々のらりくらりと頑張っていきたいと思います。どうぞ、気軽に「またこいつこんなこと言ってやがる( ゚д゚)ポカーン」というような軽い気持ちで寄って下さいsmile

 ではでは、どうか一つでも多くレビューが書けますようにshine

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